ばあちゃんの新盆

冠婚葬祭
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去年の11月に父方のばあちゃんが亡くなったので、今年の夏は新盆だった。

うちの実家は親戚付き合いがほとんどなく、今まで「お葬式に行くよ」「お墓に行くよ」と言われれば行き、「お寺さんが来るよ」と言われれば呼ばれた場所に行って正座でお経を聞く……という呼び出され方式で数々の行事を終えて来たので、正直お盆と言うものをちゃんと意識したのは初めてだった。もういい年の大人なのにこんなことで良いのだろうかと少しだけ不安になってきた。

字面からなんとなく想像できるし、これを書いている今すでに終わってしまったことなのが、一応新盆について調べてみた。

人が亡くなり49日法要が終わってから次に迎える最初のお盆を特に初盆(はつぼん、ういぼん)または新盆(しんぼん、にいぼん、あらぼん)と呼び[注釈 3]、特に厚く供養する風習がある。これも地方によって異なるが、初盆の家の人は門口や仏壇、お墓に白一色の盆提灯を立てたり、初盆の家の人にそういった提灯を贈ったりして特別の儀礼を行ない、また初盆以外の時には、模様のある盆提灯やお墓には白と赤の色が入った提灯を立てたりする。

参照:ウィキペディア/お盆

ばあちゃんが亡くなってから初めて迎えるお盆、思っていた通りだった。けど、うちでは白一色の提灯は見かけなかったな。というか提灯がなかった。お葬式の時に使ったキレイな提灯も今回はしまわれていた気がするが、地方によって違うみたいだからうちはこれで良いのかもしれない。ちなみに、しげちゃんの実家(山梨県)ではお墓の前に小さなキャンプファイヤーみたいなのを焚いたと聞いた。もっと別の言い方あったやろと思ったけど、別の地域のやり方も知れて良かった。もし今後コロナが落ち着いてしげちゃんのお母さんのお墓参りに行くことになったら、私もキャンプファイヤーできるかもしれない。

ところで、一般的にお盆期間というと8月13日くらいから16日くらいを指すと思うが、今回のうちのお盆の法要は8月7日だった。一週間も早い。お盆の時期になると亡くなった人がこの世に帰ってくるので、それに合わせてお経を読んだり親戚で集まったりするものだと思っていたのだが、お坊さんが多忙すぎて7日しか来れないと言われたらしい。忙しいんじゃ仕方ないけど……お盆のお坊さんはそりゃ忙しいと思うけど……あの一週間も早く唱えられたお経を、まだこの世に帰ってくる支度もしてなかったであろうばあちゃんは聞けたんだろうか。謎だ。

そんなわけで、初めてのお盆の法要が非常に早まってしまったので、お墓参りだけはお盆期間中に行くことにした。実は7日(お坊さんがお経を読みに来た日)にも行ったけど、15日にも行くことになった。しげちゃんを誘ったら「知らない親戚の人が来るなら気まずいから行かない」と言われたのでオカンに確認したところ、釧路に住んでいる叔母ちゃんは仕事が休めないので不参加、ばあちゃんと同居していて今もばあちゃん家に住んでいる叔父ちゃんは「この前行ったから」という理由で不参加だったため、結局人見知りなしげちゃんも同伴することになった。墓参りのあと、実家の車庫でバーベキューをするという話が出たので、それに釣られたのかもしれない。今回の墓参りメンバーは私、しげちゃん、うちの両親の4人になった。しげちゃんはうちの親とも2~3回しか会ったことないはずだけど、それは気まずくないのか……基準がよくわからない。気まずさよりバーベキューが勝ったのかな……? あと叔父ちゃんは近いんだから来いよ。

当日、お盆期間の日曜日と言うことで、混雑を嫌ったオトンが張り切って「実家を朝8時には出る」と言い出したため、私としげちゃんは7時台の電車に乗って実家に向かった。さすがに7時台の電車は空いていて余裕で座れたが、6時前に起きたのでめちゃくちゃ眠かった。

朝早く出すぎてスーパーが開店前だったためにお花やお供え物をコンビニで買うことになってしまったが、お墓参りは無事終わった。お腹の赤ちゃんが元気に産まれるように見守ってね、とお願いしたので、神社の初詣みたいな気分になってしまったが間違ってはいないだろう。

お墓からの帰り、スーパーに寄ってバーベキューの材料を買った。イカ、えび、ホッケ、野菜、ジンギスカン、サガリ、牛タン。どうせ払うのはオカンなので、私とオトンは気にせずポイポイかごに物を投げ込んだ。4人しかいないので食べきれるか分からないが、余ったら余ったでうちの両親がそのうち食べるだろう。遠慮がちにしていたしげちゃんが大好きなソーセージコーナーの前で立ち止まって「どれが安いかなぁ」と呟いたので、「どうせ払うの私達じゃないから好きなのにしたら」と言ったら一番でかくて一番高いやつをニコニコしながらかごに入れた。うちの両親に対しては気まずさなんか一切感じてないことが分かった。

実家に着いたあと、火起こしや肉焼きはオトンとしげちゃんの二人でやっていたが、二人とも楽しそうだった。うちには弟がいるが、専門学校を卒業したあと関東に移り住んで結婚して子供もできて(本当は順番が逆だけど)そのうえコロナの影響もあって全然北海道に帰ってこないので、オトンとしては義理でももう一人の息子が遊びに来て嬉しいのかもしれない。しげちゃんは山梨の実家に全然帰らないし、なんなら連絡自体もほぼ取ってないので家族に飢えているのかもしれない。実際のところはよくわからないが、Win-Winならそれでいい。うちの親としげちゃんが仲良くしてくれれば、今後子供が生まれたあとも色々やりやすいってもんだ。助かる。

つわりのあいだ自分でもびっくりするくらい食が細くなって、そのせいで胃が小さくなったのか、つわりが終わった後もあんまりたくさん食べられない日々が続いていたのだが、この日はめちゃめちゃ食べられた。3時間くらいダラダラしながらずっと食べてた。妊婦は体重増加に気を付けなきゃいけないんだけど、こういう日があってもいいよね。えびもホッケも美味しかったし、ジンギスカンの玉ねぎとジャガイモもめっちゃ美味しかった。欲張って買いすぎたので焼かずに残ったお肉が何パックかあったが、実家の冷凍庫に押し込んできた。でかくて高いソーセージは、しげちゃんがほぼ一人でたいらげてた。うちじゃあんなに高いソーセージ買わないからな。良かったな。

メインイベントだったお墓参りが早く終わりすぎて、バーベキューをしに行ったみたいな感じになってしまったが楽しい1日だった。コロナがなかったらもっと頻繁に遊びに行っても良いんだけどな。収まるまでもう少し我慢や。

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おまけ:最近のナツちゃん

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